音読サークル〈玲瓏りんろん〉のイベント「音読お茶会」を開催しました。
第18回中国語の音とリズムを楽しむオンライン音読お茶会
[日時]2019年12月14日10:00-11:00
[参加者]meiさん、stさん、あめちゃんさん、hikokoさん、Linさん、ちゃーちゃん めいすいずさん、Fuさん、夏季老師さん、ぽんさん、xiangさん、みどりさん、井田
[お住まいの地域]上海 大阪 三重 神戸 東京 瀋陽 東京 さいたま
今回は、年末スペシャル企画の音読お茶会でした。
なにがスペシャルって、一つは音読原稿。
しばらく幼児版《十万个为什么》を推薦原稿にして読んできたのですが、先月、書店で中国の小学生向け副読本のシリーズを見かけたんですよ。
それで「そうだ、今度はこれを使ってみよう!」って思ったんです。
選んだのは『紅楼夢』。
原作を言語で読むのはとてもとてもハードルが高いのですが、小学生向けにリライトされた本は、まあまあ読みこなせそう。
なにより、小学生がこれを読んで楽しんでいるというなら、大人のわたしたちも食らいつきたいじゃないですか^^ 非ネイティブの学習者とはいえ。
この本の第1章を8つに分けて、8人で順番に音読! どうですかこの方式? って言ったら、「ああ、リレー音読ですね」って教えてもらって、そう、リレー音読をしたのです。
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そしてもう一つのスペシャルは、ゲスト。
まずはリスナーとして、夏季老師さんをお招きしました♪ twitterやYouTubeで日本人講師ならではの発信をされている夏季先生、ご事情でお忙しい当日の合間を縫ってメッセージもいただき、ありがとうございました。音読で参加したいという嬉しい宣言も!
そして、初のネイティブゲストとして、りんず中国語ラボでもお世話になっている伏(フ)さんにお越しいただきました♪ NHKラジオ中国語ニュースや「波短情長」では「林音」というキャスターネームで美声を聞かせてくださってる、あの方です。
伏さんは、『紅楼夢』のリレー音読でアンカーを務めていただいた他に、金子みすゞの詩「私と小鳥と鈴と」の中国語版を朗読してくださいました。
ネイティブであるだけでなく、プロのキャスター、ナレーターでいらっしゃるだけに、「ラジオをつけたみたい!」「ひとこと目から空気感が違いました!」と一同感激の朗読でした。
【音読コーナー】
特別企画! リレー音読 ネイティブ小学生向け『紅楼夢』
今回は原稿がちょっとむずかしめなので、早めに原稿をお配りしておいたところ、音読者のみなさんが、かなり練習を重ねてきてくださったみたい。
そうとうハイレベルな音読が続出で、「おおっ…!」ってなりました^^
原稿は小学生向けとはいえ、文学的な書き言葉で書かれていて、いうなれば時代劇の言葉づかいのような、故意に古めかしい言い方が混じっているので、普段の会話ではお目にかからないような単語や言い回しもありました。
伏さんに「これは何歳くらいの子供たちが読むのでしょうか」とお尋ねしたところ、小学生でも6年生くらいの高学年の子が対象だろうとのこと。
1番手 ちゃーちゃんさん
シリーズ名、書名、章タイトルと、文ではないのに漢字が50文字も続く原稿、しっかりお読みくださいました。ありがとうございます。
2番手 あめちゃんさん
子供のよみものということで、読み聞かせをするようなつもりで読んでくださったそうです。続けて出てくる長い数字を、噛んで含めるような読みかたで聞かせてくださり、ほっこりさせていただきました。
3番手 meiさん
登場人物の道士とお坊さんのセリフを、おじいさんらしい声で「……行かんほうが賢い選択というものじゃよ」って語尾がつきそうな雰囲気で読んでくださいました。抑揚がとっても「らしい」セリフでした~。
4番手 stさん
初参加で、内容の関係でいちばん字数の多いところに当たったstさん。長さにめげず、きちんと意味のとれる音読で読み切ってくださいました。音読がお好きとのこと、これから読みたい原書もたまに音読したら楽しそうですね。
5番手 hikokoさん
もともと早口なのをおさえて音読されるhikokoさんですが、書き言葉で緩急がつくときの「急」で本領発揮。“一个”とか“但不久”とか、さらっと読み飛ばしていいような箇所の、さらっと具合がすばらしいです!
6番手 ちゃーちゃんさん
二人の対話のセリフを、まるでドラマの一場面のようにナチュラルな抑揚で読んでくださいました。二人の性格や関係性も想像できるような演技力!わたしは演技が苦手で、ほぼあきらめてる分野。すばらしいです~。
7番手 xiangさん
もともとお上手だったんですが、前回までとはガラッと変わって、よりいっそう中国語らしくなられていて、その変わりように驚かされました。学習年数が長くても、まだ成長できるお手本!ありがとうございます♪
8番手 井田
うーん。皆さんが素晴らしかったので自分のはどうだったんだかよく分りません^^; 言い訳をすれば、箇条書きのリストみたいな部分だったので、表情のつけようもなかった……けど、なにか工夫のしようはあったかな?
9番手 伏さん
ほんの7行だけでなく、もっともっと聞いていたいと思うような、素敵なお声でした。伏さんは、内容がふるい題材なので、クラシカルな雰囲気を出すために淡々と読むことを心がけたそうです。華やかな緩急抑揚をつけなくても表情が出る、という素敵なお手本を見せてくださいました。「録音を聞いて完コピします」という参加者さんも♪
【トークタイム】
リスナーのLinさん、めいすいずさん、ぽんさんからは、
「文字のつらなりに緩急をつけて音読する工夫をされていて、みなさんすごい」
「話しことばを話しことばらしく読む演出が参考になった」
「物語を物語として楽しみながら音読するスタンスに刺激を受けた」
といった感想をいただきました。音読者の方の音読がどれくらいすごかったかが分かるコメントですよね。
◆
リレー音読もみなさん楽しんでくださったし、素材が小学生高学年向けとむずかしめだったことも意外と受け入れていただきました。
初心者も上級者もみんなに楽しんでほしいというのが、音読お茶会のポリシーなので、これからもやさしめの素材を採用していきます。
それは変えません。
が、たまにはこんな素材も織り交ぜていこうかなー、と思いました。
【次回のお茶会は……】
次は、1月20日(月)にお茶会を開きます☆[s_ad]