【開催レポート】2022年3月14日音読お茶会

音読サークル〈玲瓏りんろん〉のイベント「音読お茶会」を開催しました。

第41回中国語の音とリズムを楽しむオンライン音読お茶会

[日時]2022年3月14日10:00-11:30
[参加者]えりさん、aiさん、ふくださん、村井さん、巧克力さん、わかばさん、みどりさん、井田

【トークタイム】

この日は地域によって、春のような陽気、あるいはまだまだ寒い降雪、といろいろでした。
やむを得ない事情でキャンセルされた方、突然お仕事が入ってしまった方、仕事を済ませてから遅くなっても来てくださった方、といろんな事情の方がいらっしゃいました。
年度末でもあるし、冬から春に移り変わる気ぜわしさが列島を覆っているのかなと思いました。
啓蟄でもありましたし、ね。

初参加の方がたくさん来てくださったので、自己紹介タイムを長めに設けて、中国語との付き合い方や楽しみ方をうかがいました。

いささか衝撃だったのは、「家族には外国語学習を理解してもらえない」「家にもいろいろな事情があり、やや隠れるようにして自分の学習機会をつくっている」といったご事情を複数の方からうかがったことです。
そういった中でも、こうして見つけて参加してくださり、「次にはいつ出られるか分からないから」と積極的に音読してくださったりしたことがとても嬉しいです。

【音読コーナー】

りんろん推薦原稿は二種類。

(1)
幼児版《十万个为什么》から「カモメが羽ばたかなくても飛んでいられるのはなぜ?」

ほぼ独学です、という巧克力さんが、長年の継続学習の蓄積を感じられる成熟の音読を聞かせてくれました。えっ独学!?とみんな驚いてました。

転職を決めて上昇気流に乗ってるわかばさんが、カモメと一緒に上昇気流に乗って勢いのある音読を見せてくれました。

わたしもカモメを読みましたが、どうということのない単語の声調を読み間違えて、あれ?なんか違うな、と、5秒くらい空白の時間が生まれてしまいました。放送だったら放送事故ですね >_<

(2)
もう一つの推薦原稿は、2021年から始まった大学入学共通テストの中国語、大問Dの、ぜんぶピンインで書かれている会話文。

これはまず、「ぜんぶピンイン」というのが面白い。

そして、AさんとBさんの3行の会話なんですが、そのやりとりが、文法的に呼応した一問一答になってないのが、なにしろ面白い。

ネイティブさんの会話に耳を澄ませたら、たしかにこういうやりとりがありそう、っていう、自然な会話なんです。
でも、それの2行目が空欄になっていて、その空欄にふさわしい会話分を下記の4つの選択肢から選べ、というのです。

ぜんぶピンイン、というのは、音読しにくいことこの上なくて、わたしの発音の先生の万先生も苦戦していましたし、この日に全文音読に挑戦したみどりさんも苦戦してました。

わたしは職業柄もあって、普段からピンインを見慣れているので、声に出さなくても意味を取ることはできましたが、声に出してみると、むしろ、音読が終わってからやっと意味がわかる、という風なんです。

この形式には、『中国語筋トレ100読練習法』を使ってる学習者さんが強いかもしれませんね。

そして、その会話の穴埋めは、中国語力というより、国語力というか、ロジカルシンキング、行間の情報を読むコミュニケーション力、というものが必要です。

形式としては類題に慣れておくのがいいんでしょうね。発想ならTOEICなどの問題も参考になりそうです。

キモは、やはり、漢字情報がない情報で脳内で音を再現し、その音だけからシチュエーションを読み取る、つまり、音声として中国語の単語や文を記憶し、活用できるトレーニングになるかと思います。

さあ、そんなわけで音読しにくいけれど面白い原稿。

「予習してないけど読みたいです!」と言ってくださった巧克力さんと、今回はリスナーのつもりで参加された方全員が、順番に音読に挑戦!

「これ、意味は!?」
「えっ、読みにくい!」
と、きゃあきゃあ言いながらみんなで楽しめました。

なかなか面白い素材でした。

【次の開催は……】

次は4月の土曜日開催です。
こんどはどんな原稿を用意しようかな。
お持ち込みの原稿も大歓迎です。