音読サークル〈玲瓏りんろん〉のイベント「音読お茶会」を開催しました。
第44回中国語の音とリズムを楽しむオンライン音読お茶会
[日時]2022年6月18日10:00-11:30
さいたま市は梅雨の雨も一休み、あじさいの咲く薄曇りというお天気でした。
今回は音読者として4人のご参加、それにみどり講師と井田との6人というメンバーでした。
トークタイム
○○防止条例といった制限がなくなり、街に出ると人出が増えていました、3年ぶりにお祭りが開催されました、というお話も。
いっぽうで、オンラインイベントを開きました! はたまた近ごろ感染してその後はずっと家にいました、というお話もあり、私たちの生活に世情が色濃く関係しているなあというのを以前として感じされせられます。
音読コーナー
【推薦原稿】
推薦原稿(1):「世界でいちばん長生きな哺乳類は?」(幼児版《十万个为什么》より)
推薦原稿(2):「12ヶ月の花」(人民教育出版社『语文』2年級上冊より)
推薦原稿は、参加者さんお二人が(1)を選ばれ、井田が(1)(2)。
「お手本音声がない原稿に初めて挑戦しました!」
「お手本音声がないので、文の区切りが分からなくて難儀しました!」
というお声が。
この会で出す推薦原稿には、ピンインがついてないことも多いし、お手本音声がついていないことも多いのですが、それがかなり音読のハードルを上げているということに気づきました(いまさら)
逆に言えば、ひと昔前だったら、ピンインを読み上げることができれば御の字というところだったのに、今では「心地よい発音でナチュラルに音読する」ことが当たり前になり、学習者さんの目指す音読仕上がりの理想が上がってきているんだな、ということを感じます。
幼児向け読みものは大人が読んで聞かせるために作られた原稿ですし、小学生の教科書はネイティブの小学生が音読するための原稿ですから、
非ネイティブの学習者が音読するには、多少ハードルが高いのかもしれません。
初心者「のみ」歓迎の音読講座を開く際には、原稿の選定でそこらへんに気を配るようにしようと思います。
井田は、音読お茶会始まって以来、44回目にしてついにやってしまいました。
事前練習ゼロで、初めて音読練習をする様子の大公開というチャレンジです。恥ずかしかったなあ。
【お持ち込みの原稿】
(1)〈告別天津〉(『やさしい中国語で読む自伝エッセイ 茉莉花』より)
陳淑梅先生の自伝エッセイから。家族愛にみんながほろりとした素敵な音読でした。
「意味を理解できるレベルではないので、お手本音声の丸写しです」とおっしゃる音読者さん。たくさん聞き込んでいらっしゃるようで、意味の切れ目がちゃんと伝わってくる、しっかりした発音でした。この方法は有意義だし、ライフスタイルに合っていらっしゃるのだと思います。
(2)〈我想吃火鍋!〉(『中国語で読む 我的(わたしの)ニッポン再発見! 』より)
段文凝さんが大好き!という音読者さんによる、段文凝さんのエッセイ音読。先月に続いてのご参加でしたが、1ヶ月でかなり発音の聞き取りやすさが変わっていました。意欲的に学習されていて、今後が楽しみです! あ、段さんの本、まだ買ってなかった。買っとかないと。
(3)《喜福會》(日本語版は『ジョイラック・クラブ』)序文の台湾華語版と日本語版
1993年のアメリカ映画で、邦題を『ジョイ・ラック・クラブ』という映画(原題:The Joy Luck Club)があったんだそうです。
エンタメ情報に弱い私は知らなかったのですが、中国からアメリカに移住した母世代とその娘世代の人生を軸に家族愛を考えるストーリーとのこと。
日本語版の翻訳(英和訳)がとても良いということなので、読んでみたくなりました。
今回音読していただいたのは、その序文。鳥に関する不思議なトピックに、母から娘への大きな思いが乗っている、余韻に浸りたくなるようなお話しでした。
みどりさんの台湾華語による素敵な朗読が聞けた上に、日本語版の朗読もしていただいたら、セリフによって声色を使い分ける達者ぶり。図らずもみどりさんの才女伝説が上書きされました♪
感想
他の学習者さんの音読から刺激を受けるのはいつものことなのですが、今回は特に、「お手本音声がない原稿の取り組み方」についてアイディアが飛び交いました。
また、原稿の声調符号に惑わされないよう、自作の漢字原稿に自作の声調符号をマーカーで書き入れる工夫を見せてくださった方も。
皆さんの熱心さが、わたしにもカツを入れてくれます!
次回のお茶会は……
次は、7月4日(月)にお茶会を開きます。
わたしは、今回のリベンジとして、同じ原稿を十分に練習してのぞみたいと思います!
(あ、言っちゃって。。。大丈夫かな???)