【開催レポート】2021年7月18日音読お茶会

音読サークル〈玲瓏りんろん〉のイベント「音読お茶会」を開催しました。

第34回中国語の音とリズムを楽しむオンライン音読お茶会
[日時]2020年7月17日10:00-11:30
[参加者]みどりさん、hikokoさん、えりごんさん、Shangziさん、Mさん、がうさん、むらいさん 井田
[お住まいの地域]さいたま市、神奈川県湘南すみっこ地方、盛岡市、広島県、三重県、山口市、愛知県名古屋市など

【音読コーナー】

1) 井田 「りんろん推薦原稿」(1)幼児版《十万个为什么 动物篇》から「ハトはどうして迷子にならないの?」

定番の推薦原稿《十万个为什么》を、これまでの「自然編」から「動物編」に切り替えてみました。

今回は、ハトの帰巣本能の話。子供の頃から、伝書バトって不思議だなあ、と思ってたんです。原稿では、帰巣本能とはせず「方向を特定する能力」と書いてありました。

今回は、これを音読するのはワタクシだけでした。

わたしは音読お茶会で取り上げる原稿は、事前に語林の万文昕先生にご指導いただいています。ご指導を受けると、適切な緩急抑揚になるんです。本番がうまくできたかどうかは、自分ではいろいろ思うところありますが。。。

2) hikokoさん  3) えりごんさん  4) みどりさん 「りんろん推薦原稿」(2)《四声歌》

もう一つの推薦原稿は、「四声歌」。2020年8月にむちまろさんがリピート練習可能な動画(https://youtu.be/9XWPC9ggZmk)をアップされてから、多くの学習者の間で人気を博している素材です。

わたしは2020年9月の音読お茶会でsawaさんが音読してくださったことでこの素材を知ることができました。

これは、アナウンサーや役者さんが滑舌練習や発声練習に使うとなえうたです。発音矯正のある段階でとても有効に使える素材なので、最近はレッスンでも必要な方には猛プッシュしているんです。

そしてまた内容が、おもしろいことに、中国語の音韻学の基礎講座のようになっています。

今回、「そうだ解説をしよう!」って思い立ちました。

発音練習素材としても有用だけれど、ここに書かれている専門用語を理解して読んだら、きっともっと楽しくなるだろうと思ったんです。

この解説のための資料はとても楽しみながら作りました。

完成してみたら1時間はかかりそうなスライドができてしまったので、あらためて縮めて、どうにか20分に収めましたよ。

「ただ呪文のように思って練習していましたが、意味がわかって目からウロコでした!」と喜びのご感想もいただいて嬉しい限り。

「四声歌」を音読してくださったのは、どんどん進化を遂げているhikokoさんと、毎日音読練習をアップしている努力家のえりごんさん、そしてわたしの尊敬するバディである、みどりさん。それぞれにご自分の課題と向き合って丁寧な音読をしてくださいました。

5) shangziさん  《名人故事 王献之》

6) がうさん 新闻《中国将派出最大规模体育代表团参加东京奥运》

持ち込みの原稿は、shangziさんが中国語検定試験の読解問題から「名人故事 王献之」,がうさんが「東京オリンピックに中国は過去最大規模の選手団を派遣」というごく最近のニュース。

shangziさんの音読には「色彩豊かな音読でした」と賛嘆の声。3人の登場人物のセリフが全部ちがう声色でプロ級です。そういえばshangziさんは日本語の読み聞かせを20年続けていらっしゃるというほんとにプロ級の人なのでした。

がうさんは「緊張すると速くなってしまうんです」とおっしゃり、たしかにすごい語速でしたが、意味のまとまりがきちんと聞こえる「つなぎかた」と「くぎりかた」で、玄人はだしでした。というかがうさんもほんとうに玄人でいらっしゃるんですけれどね。

【感想】

この会では、初心者も上級者も楽しめる、安心安全なあたたかい場を目指しています。


……と言い続けてきたら、ほんとうにそういう場になってきました。

初心者さんが思い切って練習の成果を発表してくださることも、上級者さんが自分なりの課題を設定して音読してくださることも、主催者を含め他の学習者にとって、どちらも刺激になります。

ネイティブ話者さんの美しい朗読を聞くことも、もちろん楽しいし勉強になりますが、非ネイティブ学習者の音読を聞くことも勉強になりますし、

「あの人はがんばってあそこまで到達したんだ」

と思うと、

「わたしも続けていけば到達できるはず」

という勇気がわいてきますよね。

【次回のお茶会は…】

次のお茶会も楽しみ。
8月は例年通りお休みで、9月に月曜開催、10月に土曜開催の予定です。